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悪文

『ラヴクラフト全集第7巻』をやっと読了しましたよ。 ラヴクラフトの悪文に久しぶりに難渋しながら、楽しく読めました。 そんなに期待してはいなかったんですけど。 以下、気になった作品の感想を。 『木』はラヴクラフトには珍しい、怪奇色薄めの掌編。 親友同士であるふたりの芸術家の裏切りと、その悲しい結末を描いています。 「へえ、ラヴクラフトはこんな悲劇も書くんだね」と興味深く読めました。 『忌み嫌われる家』は、次々と住人が死んでいった家の秘密をめぐる物語で、古典的な怪奇小説かと思いきや、ラストのグチャドロ具合は逸品! 是非スチュアート・ゴードンに映像化していただきたい。 『ファラオとともに幽閉されて』は、前半は何となくポオ的な味わいを思わせるものがありましたが、これもラストのグロテスクな神々の行進はラヴクラフトならでは。 と、こうして読んできて、視覚的に派手なグロさをアッピールするのが、彼以前の怪奇小説家との決定的な違いかな、と思わせられました。 しかし、彼の人種・民族偏見は、時代的なものもあるとはいえ、かなりのものですね。 初期作品の『通り』なんて、「アングロサクソンでなくてごめんちょ!」と、皮肉っぽく言いたくなりました。

不惑

今日、ついに不惑を迎えてしまった……。 とはいえ、そんな節目の日にも、ケーキを独り食べることもなく、まったく普段どおりの生活でしたが。 友人や家族から、メールやらFacebookのメッセージやらで、おめでとうと言われるとさすがにこの年になっても気分がいいね。 さて、老い先短い人生、ロックなクソじじいを目指してがんばります! そして少しでも作品を発表できますように! ではまた。

適切

イメージ
担当さんから速達で、朱筆の入った短篇原稿が送られてきたので、直してました。 ゲラでもそうだけど、こういうのを見ると、出版社の人の目は確かだなと思います。 私は余計な代名詞を書いちゃう癖があって、それが素人臭い味になってるんですが、担当さんの手にかかると、ばっさり切られてる……。 で、「あー、やっぱ訂正後のほうがいいな」と悔しいが思い知らされるわけです。 うーむ、この短篇が採用されてほしい。 されなかったら、また来年の南雲堂の本格ミステリーワールドに書くことがなくなるし! 写真にビールがちらりと映ってますが、原稿に取り組む時は、チビチビやりながらじゃないとダメなんすよ。 担当さんには、「アルコール依存になるからやめたほうがいいよ」と言われてますが……。

禁煙

ふと思いついて、また禁煙してます。 ここ数年は、一年吸って一年禁煙、みたいな感じだったので、さほど苦痛ではない。 元はといえば、前回禁煙を破ったのは、「新作が出るまでストレスがかかるだろうから、好きに吸っちゃる!」という自暴自棄な感じだったんですが、新作は当分出そうにない(あるいはこのまま出ない?)ので……もういい加減禁煙するかな、と。 煙草がないと、何かサマにならない感じがして、居心地悪いですが、まあ、また年単位で煙草を断ってみます。 その先また吸うかはわかりませーん。 と、下らないことを書いていたら、担当さんから電話がありました。 朱筆を入れた短篇原稿を速達で送るので、週末に細かい手直しをしてくれ、と。 そんで、週明けに戻してもらったら、雑誌の担当者に見せます、とのこと。 よし! 短篇デビューに向けて、一歩前進や~!