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12月, 2015の投稿を表示しています

逆襲

『悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲』を昨日鑑賞。 うーん、何と言ってよいのかわからない作品です。 プロローグでオリジナルの映像を使っていて、「うちが本家本元の続編やき!」と主張している気はしますが。 後半の展開は、恐らく誰もが予想可能かと。 どこにおいしさを見出せばいいのでしょう? マリリン・バーンズやガンナー・ハンセンといったオリジナルキャストのゲスト出演でしょうか(そういえば、ガンナー・ハンセン氏、先頃お亡くなりになりましたね)。 とりあえず自分は、パート2、3、4や、リメイク作の『テキサス・チェーンソー』を含め、関連作はすべてこれで観られた、というところに、自己満足を見出そうと思います。 ってか、そうじゃないとやってらんねえ!

心中

森田草平の『煤煙』読了。 極度のイゴイスト男と、ボーダー女の道ならぬ恋愛物語――と言ったら身も蓋もありませんわな。 それくらいどの登場人物にも感情移入できません。 主人公・要吉は、物語の途中で子供を亡くすんですが、それが漱石の『彼岸過迄』や鷗外の『金毘羅』、あるいは志賀直哉の『和解』といった「幼い子供死んじゃう系小説」と違って、主人公は大した感慨を起こさないので、それでこちらにも何もぐっとくるものがありません。 それに何と言ってもヒロイン朋子が徹頭徹尾異常なパーソナリティのように描かれているので(境界性パーソナリティ障害っぽく)、これまた共感を厳として遮ります。 (しかし、モデルである平塚らいてうは、こんな描かれ方をして、怒らなかったんですかねえ?) 面白いことは面白いですが、読んでいると、主人公たちへの不快感で、段々眉間に皺が刻まれていく感じの小説です。 しかし「クラスターB系の男女が恋をするとこうなる」ということを描いた点では、出色の出来でしょう。 お暇なら読んでね。

納豆

ゴリパラ見聞録で、斉藤優氏が「納豆UFO」(カップ焼きそばのUFOに納豆をぶっかけて食すというものです)を推していましたが(実際の発案者は福大時代のゴリけん氏らしいですが)、私も食してみたところ、確かに美味いです。 では、関東在住者として、東のカップ焼きそばの雄たるペヤングではどうなのか、をたった今検証してみました。 この時間に……しかも超大盛で……。 結果は……美味いです! UFOより幾分スパイシーなペヤングに、納豆の風味がマッチしております。 ペヤング云々よりも、納豆って偉大だなあ、と再認識した次第です。 しかし、長引く風邪も治りきっていないのに、こんな食生活でいいんだろうか。

煤煙

十日前にひいた風邪が一向によくならず、ひいひい言っています。 病院に行ったのに、補中益気湯なる漢方薬を処方されただけだった……。 当然まったくよくならず……。 これはもう抗生物質さまのお手を借りるしかねえ。 で、久々に読書の話題。 岩波から出ているモーパッサンの短篇選を読んで面白かったんですが、新潮から三巻物の短篇集が出ているのを知り、そっちも買った次第。 で、田舎を題材にした作品を集めた第一巻を読み終わった。 驚くほど小噺チックな軽い作品が多いので、「文豪モーパッサン」という勝手なイメージが裏切られました。 「この人って、サラサラっと書き飛ばすタイプの人だったのね」と。 印象に残ったのは『海上悲話』。 漁師がトロール船の綱に腕を巻き込まれて――って話ですが、電車内で読んでて本気で気分が悪くなりましたよ。 今読んでいるのは森田草平の『煤煙』。 漱石や百閒の作品でその存在は知っていましたが、「どっかが復刊してくれねえかなあ」と思っていたら、岩波が出してくれました。 平塚らいてうとの道ならぬ恋を小説化し、世に言う「煤煙事件」を巻き起こした、スキャンダラスな作品です。 まだ最初の六十頁くらいしか読んでいませんが、面白いっす。 師走の日々を煤煙と共に過ごそうと思います。 え? 「おまえはちゃんと執筆活動をしているのか」って? いやあ、私はもう過去の人ですから。 「著作を昔出版した」という思い出を抱いて生きていこうと。

見聞

またもや今更な話題ですが、CSで『ゴリパラ見聞録』にハマって、毎回楽しみに観ています! 知らない方に簡単に説明すると、福岡のテレビ西日本製作の番組で、ゴリけんとパラシュート部隊の斉藤優&矢野ペペが、キッズのリクエストに応えて、日本全国のスポットに行ってくる、というものです。 ぶっちゃけ、『水曜どうでしょう』の柳の下の泥鰌を狙った作品ですが、うまいこと昇華して、本家に勝るとも劣らない番組に仕上がっています。 それもこれも、出演者のダメっぷり、クズっぷり(←褒め言葉ですよ)が如何なくドキュメントとして描き出される点が強みでしょうな。 斉藤優は一見して性格が悪そうながらも、恒例の一献では「面白うて、やがて悲しき」姿を見せて視聴者の共感を呼ぶし、ゴリけんはいい人そうでいて、かなりめんどくさい人だし、矢野ペペは一見常識人ながら一番のクズかもしれない(「ドロ様なんて知らねーし」発言とか)し、三者のキャラが立ちまくり。 とにかく面白いんで、観られる環境にある方は是非! 自分が十八まで福岡で過ごして上京したせいか、華丸大吉にせよ、ゴリパラの面々にせよ、ローカルの厚い壁を破って、全国に発信している人たちには、応援と共感の気持ちしか湧きません。 華大やゴリパラが頑張っている姿を見ると、「俺も頑張らんば!」という気持ちを思い出させてくれるんですね。 と熱く語ってしまいましたが、面白いテレビ番組に久しぶりに出会えて、うれしかですよ。