理系

東京創元から海野十三がドドッと復刊されたので、まず第一集の『獏鸚』を読み終わりました。

帆村荘六物の初期の作品は、ちょっと現代の目からすると厳しい感じですが、アンソロジーとかによく取られている『俘囚』や『人間灰』は、やはり面白いなあ。

ただ、海野十三の癖なのか、「だネ」とか「ですネ」みたいに文末の「ネ」多用が古臭さを醸し出している気はします。

あと、ネーミングのセンスが面白い。
町田狂太(普通、人の名前に狂とかつけないでしょ笑)、白丘ダリアとか。
文末の「ネ」とも関連しますが、『点眼器殺人事件』で仮名をつけた時の「チェリーとナ」には、何故か笑ってしまいました。

さてさて、次は『蠅男』の前に、ちくま文庫の芥川全集最終巻を読まねば。

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