田園

佐藤春夫『田園の憂鬱』(岩波文庫)を読み終わりました。

芸術家の男が妻と共に田舎へ移住してくる。だが、男はしだいに精神に変調を来たし、幻視、幻聴、妄想の虜となり……、という話。

佐藤春夫の美しい文章と共に、男の無気味な精神状態が描写されて、うん、いいね~!
こういう神経的な話を書いてみたい。

読み終わったら、「おお、薔薇(そうび)、汝病めり!」と事あるごとに呟きたくなること請け合いな傑作です。

お薦め!
次は岡本綺堂『西郷星』(光文社)を読みます。

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