豚児

前回が音楽ネタだったので、今回も。

この世で一番好きなバンドは――と問われれば、私は迷わず答えます。
Dirty Rotten Imbeciles(通称D.R.I.)と。

この方々は、80年代に大きな盛り上がりを見せた、スラッシュメタルとハードコアの垣根をぶち破る、クロスオーバーハードコアムーブメントの先鞭をつけた偉大なバンドです。

1stアルバムはとにかく青春の無軌道な暴走をそのまま音楽化したような、ショートカット・ポンコツ・ハードコアをやっておりました。
聴いていると自然と笑みが漏れてくるような、ハチャメチャな楽曲の数々。
1分足らずの曲が30曲ほど次から次へと繰り出され、「No sense」ではブラストビートまで披露しております。
とにかく速い、速すぎる!
某B!誌で確か伊藤政則氏にとんでもない点数をつけられたのも、勲章でしょう。

2ndが、一般的には最高傑作でしょうか。
個人的にも、このアルバムが一番好きですね。
ちょっぴりへヴィさを増し、ほんのりメタル化しています。
理屈抜きにかっこいい!

で、3rdでその名も「Crossover」というアルバムを発表し、クロスオーバーの盟主となるのですが……うーん、この辺りから個人的には退屈になってきます。
ハードコアバンドがメタル化すると退屈になる傾向があるような。
冒頭の「The Five Year Plan」は確かに超名曲ですが……それでもなんか違う。

その後のアルバムもいいことはいいんですが、自分的にはパッとしません。
楽曲のイントロも冗長化を見せ、「昔みたいにさっさと曲に入らんかい!」と言いたくなります。
あ、「Definition」アルバムの「The Target」って曲だけはすごく好きですね。
地味な曲ですが、アルバムのフィナーレを飾るにふさわしい雰囲気があって。

しかし、しかし、これで死んでしまうD.R.I.ではありません。
1995年に「Full Speed Ahead」アルバムを発表。
「全速前進!」のアルバムタイトル通り、1曲目「Problem Addict」からカッ飛ばしてくれます。
へヴィなミッドテンポの曲もありますが、リフに工夫が凝らされているので、飽きずに聴ける。
個人的にはメタル化以降のアルバムでは、これが最高傑作だと思います。

残念なことに彼らはこれ以降、20年近くオリジナルアルバムを発表していません(もうその気もないのかな?)。
ライヴ活動は精力的に行っていますが。

ちなみに、前にも書いた気がしますが、D.R.I.のTシャツはいっぱい持っていて、現役で着用しております。
キャップもね。

速くてウィットに富んだハードコアがお好きな方は、是非聴いてみてください。

ああ、新譜が聴きたいよ~!!

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